訪問介護で働く
スタッフの声

訪問介護で働くスタッフの声

訪問介護で働くスタッフに今の仕事のきっかけ、やりがいやモチベーションの保ち方など語ってもらいました。

職場の雰囲気は?

普段職場に滞在する時間が少ないと聞きましたが、直行直帰の方が多いのでしょうか?

荒木

訪問介護の場合は本当その時によるんですけど、早朝のケアが結構あるので直行直帰がほとんどです。合間合間に戻ってくることはありますね。

じゃあなかなかお会いする機会がないですね。

山田

「久しぶり」って言うことありますもん普通に(笑)

大上

山田さんとはもう全然会ってなくて、会うのは1ヶ月ぶりぐらいです。私はほぼ事務所に帰ってこないし山田さんとは時間が合わないので、ミーティング以来かな?(笑) だからチームじゃなくて個々に動いている感じですね。

山田

でも皆さん気にかけてくれてます、ここでは私が一番新人になるので(笑)

大上

経験は一番あるけど(笑)

介護の世界に入った理由は?

「サポートクラブゆう」さんに入ったのはいつ頃でしょうか?

山田

2022年1月です。7年ぐらい前までは急性期病棟で看護助手(現在は「介護士」と呼ばれている)をしていました。
病院で検査室をあちこち連れてってくれる人がいると思うんですよ、ストレッチャーに乗せて移動するとか(笑)

大上

あれ看護助手さんなんだ。

山田

看護助手さんがしていたり、看護師さん1人と看護助手さん1人でストレッチャーに乗せて介護タクシーさんのところまで連れて行ったり。
たぶん看護師さんの手が回らない時は助手さんが同行していますね。看護師さんができないことをどんどん回してくるので看護助手もとても忙しいです(笑)

大上

介護職でも世界が違うね。

看護助手の仕事については意外と初耳でした(笑)

荒木

病院合わせて介護業界は何年?

山田

18歳からだから……

荒木

18歳から?!

山田

今50歳だから、長いかもしれない(笑)

大上

30年?!(笑)

山田

ずっと助手さんをしていたわけじゃないですけどね、眼科検査の検査員さんもしていました。
それを18歳から10年ぐらいかな。

荒木

一番ベテランじゃない(笑)

いろいろな分野のことをされてたんですね。

山田

病棟は療養病棟、急性期病棟……。

大上

急性期病棟って何?

山田

救急病院に近い、救急が入るところ、コロナ禍ですごく話題になったところです。

荒木

すごいね。

山田

結婚してから10年ぐらいは抜けてるので、もうちょっと短いですけどね。

荒木

それでも20年弱?すごい、ベテラン。

山田

介護職自体はそんなに長くないです(笑)

どうして「サポートクラブゆう」さんで介護職を始めたのですか?

山田

今までずっと介護業界を経験してきていて、でも家のこと子供のことも見たくて、時間のやりくりがやりやすいかなと思いました。
あと、70歳でヘルパーさんをしてる方がいるので、自分が歳をとっても学んでいたら細々と続けられるかな?と老後を考えて(笑)

大上さんはどうしてでしょうか?

大上

私は離婚したからです(笑)

生活のために(笑)

全員

(笑)

山田

そこから話に入っていく(笑)

大上

公共職業安定所で、学校代が無料でお金をもらいながら働けるのが介護職だったんですよ。そこからそのまま気づけば10年ぐらい働いています。

野村さんは介護のお仕事に携わってどれぐらいですか?

野村

もうすぐ1年ですね。それまでは普通の会社員でした。

どうして介護の世界に入ろうと思われたのですか?

野村

年齢的に、40歳になって一人でいたら人生の岐路に立つんですよ(笑)
老後のことを考えだした時に、「明日死ぬかもしれないのなら好きなことをしたいな」と思うようになりました。

大上

それが介護だったんだ。

野村

30歳前半頃からそう思うようになって、やりたいことをやるにはお金が必要なのでちょっと貯めました。一旦やめてるんですけど将来的に福祉ネイリストになりたくて、勉強しようと思って仕事を絶ちました(笑)

ネイルの学校に行きながら福祉の学校にも行って勉強していましたが、そのうちに高齢者の気持ちや日常生活を見てから福祉ネイルをしようかなと思ったので、訪問介護に来ました。

介護のなかでも「訪問介護」を選んだのですね。

野村

都合がつきやすいかなと思いました。他の施設にも見学に行かせてもらったのですが、ここが良くて来ました。

荒木さんどれぐらいしょうか?

荒木

ここは3年目です。以前は介護タクシーの運転手でした。

山田

車に乗せてもらった時に運転の感じが違うってすぐに思いましたね。

荒木

縁があって介護職を始めましたが全く違う職種なので、訪問介護の方が大変です(笑)

皆さん仕事の移り変わりがすごいですね。

山田

なんというか、いろいろな人が集合したんですよね(笑)

荒木

まとめたね(笑)

「訪問介護」のやりがい

やりがいや成長できた点ってありますか?

山田

仕事を始めてすぐ、いつもこたつで過ごされているおばあちゃんの入浴介助をしたことがありました。引っ張り出さないと入らないんですけど、いざお風呂に入ると「気持ちいいわぁ」と言っていて。けれども上がった後は「すごい疲れた」と言っていて。だからご家族からは「お風呂に入れてあげてほしい」と頼まれていましたが、「無理やりお風呂に入れて良かったのかなぁ」と入れるたびに思っていました。でもしばらくしておばあちゃんが亡くなって、ご家族から「最期まで綺麗にしてくれてありがとうございました」と感謝された時に、「あぁ、やってて良かったんだなぁ」と思いました。

今まで学んできたことをできたので、それが良かったなぁと。1個ずつクリアしていくのがやりがいかなぁと思います。

大上

「また来てね」と言われるからですかね。訪問して、仕事としてやらなければならないことをして、「またね」と送り出される時。
「ありがとう」とか、仕事に対して感謝の言葉をかけてくれる、この仕事をしていなければ出会わなかった人と人との繋がりがやりがいですかね。嫌な態度の人もいますけどね(笑)

野村

日々、利用者さんとお話していて、すごく笑ってくれることですかね。最初は皆さん作り笑いで顔引き攣ってるんですけど(笑)
心から笑ってるんだろうなぁって、それが嬉しいです。

荒木

声が大きいのが良いのか悪いのかは分からないですけど、利用者さんから「声が大きくて元気だなぁ!」と言われることがあって、そういうのがやりがいに思いますかね。あとは「ありがとう」と感謝の言葉をもらえることですね。

「訪問介護」で学んだこと

利用者さんと近い距離で接すると思うのですが、訪問介護をするなかで学んだことはありますか?

大上

利用者さんとの価値観の違いがすごいです。例えば洗濯物の干し方で、かかとからなのかつま先からなのか(笑)私はつま先派なのですが、違う方向で干したら利用者さんからは違和感があったり。そういう小さい細かい価値観の違いがあることです(笑)

山田

私が「ここまで使用したら捨てようかな」と思ってもまだ使う人もいれば、まだ使えそうなのに「もう捨てて」と言う人もいます。本当にその方その方に合わせて(笑)

きちんと覚えていなければならないのですね。

大上

でも聞いたら怒る人もいれば、聞かないと怒る人もいます(笑)

つらかったことはありますか?

野村

週に何回か訪問していた利用者さんが亡くなったことですかね。私が仕事を始めて、初めて亡くなった方です。
「こうした方が、ああした方がいいよ」「これじゃない、痛い痛い」「そうじゃなくてこう」とハッキリ細かく教えてくれていました。
でもある日突然入院して、帰ってくるかなと思ったら亡くなってしまいました。

モチベーションの保ちかた

モチベーションを上げる術などありますか?特に初めての訪問先は状況が全く分からなくて、不安になるのではないでしょうか。

大上

1時間やりとりしたらお互い少しずつ慣れてくるので、ちょっとずつコミュニケーションがとれていく感じですね。24時間ずっとだと思うとしんどいですけど、1時間耐えられたら(笑)

荒木

24時間は無理です(笑)

野村

フリスクを食べて、スーッとしてちょっと気分変えてから仕事に入ってますね。専用の場所に予備も絶対に入れています(笑)

山田

私は時計とか、好きなものを持って着けていたら少し安心します。あと、利用者さんに気を遣いすぎないようにしています。頭で考えすぎて体が止まってしまうので(笑)
でも話を聞く力は必要だと思うので、聞きはします。

荒木

聞き流します(笑)

山田

聞き流す時もあります(笑)
全部受けない、6割ぐらい。要点ややらなければならないことは抑えますけど、バイクで走って7人回らなければならないので、100%聞いてしまうと自分が疲れてしまうから(笑)私、道も迷うんですよね。

全員

(笑)

山田

だから、自分が考えられる余裕を持っておかないといけないので、全部は入りきらないです。

荒木

私は仕事に入る前にコーヒーを一口飲みます。気合いを入れるというより、切り換える感じですかね。車で訪問するのでプライベートと仕事で、シフトを切り換えるためにコーヒーを飲みます。最初、慣れるまではいろいろなことを真に受けてきてしんどかったことがあったのですが、今はもう慣れてきて切り換えれるようになり、「はいはい」と聞き流せるようになりました。私生活でもずっと考えていたら脳が疲れ切っちゃいます(笑)

これからのこと

「訪問介護」を通じて、どういう人になりたいですか?利用者にしてあげたいことなどありましたら。

大上

もしかしたら、明日にでも亡くなってしまうかもしれないじゃないですか。だから利用者さんには笑っていてほしくて、訪問した時に笑ってもらえるようにしています(笑)

荒木

正直そんなに深く考えていなくて、性格的にもその場しのぎ、良いも悪いも先のことを考えるタイプではないので、その時その時なるようになる人になりたいです。利用者さんに対しては、生活する上でのサポートなので心地よくいてもらえたらなぁと思います。

野村

周囲を笑わせよう、笑顔にしようというのは常に心がけてますね、プライベートでも。ネガティブをやめて、とりあえず笑おうって(笑)だからみんなが笑ってくれてたらいいかなぁと思います。

野村さんはポジティブなのですね?

野村

ネガティブだったけど、ポジティブになりました。30歳初めぐらいから(笑)
好きなことをしたいと思った頃から、性格も変わっていきましたね。だから一人で旅行も行くし。

大上

そうなの?!

野村

やろうと思ったこと全部とりあえずやろうと。本当に年齢関係なく、明日は我が身で何が起きるか分からないですし。もしかしたらケガで寝たきりになるかもしれないし、脳梗塞や心臓発作が起こるかもしれないし、どうなるか分からないです(笑)
そういうことを考えていたら、やりたいことやって後悔しないように生きようと思いました。それからポジティブになりましたね。

山田

私は、将来のビジョンはありますけど、すごい、大きすぎて。

大上

何する気?(笑)

山田

あの、経営したいです。

全員

おー!

山田

もしくは、社長がここを拡大していくとか新事業を始めるなら、何かを担っていきたいです(笑)
そういう考えがあります。